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王台くっつけ

もうすぐ、「わけだし」の季節なので、その準備をしています。
「わけだし」とはミツバチの群を増やす作業のことです。

RIMG0396s.jpg

去年の様子
→2012.03.04「王椀とりつけ
→2012.04.09「移虫(いちゅう)
→2012.04.17「分け出し~ミツバチの増やし方~

よく知られたことですが、
1つのミツバチの群(1つの巣箱)の中には1匹の女王蜂とたくさんの働き蜂がいます。
言い方を変えると、1匹の女王蜂が1つの群(1つの巣箱)を作っています。

つまり、群を増やそうと思えば、
女王蜂を増やせばいいわけです。

どうやって増やすかというと。
女王蜂は巣の中でも特別な場所、「王台(おうだい)」に産まれます。
王台に産まれたハチはローヤルゼリーを与え育てられ、やがて女王になります。
なので、この王台を人工的につくって、巣の中にいれておくと、
ミツバチたちが女王に育ててくれるのです。

というわけで、その人工王台をつくっています。

写真手前左側にあるオレンジのものは、女王の部屋(王台)になる「王椀(おうわん)」
その右側の液体はぐらぐら沸いてるミツロウです。

RIMG0395s.jpg

↓王椀はプラスチックの小さなコップ型。
コップの底に溶けたミツロウをちょこっとつけて、

RIMG0414s.jpg

↓木の枠に置けば、ミツロウが固まってくっつきます。
完成。

RIMG0418s.jpg

さて、このオレンジのコップ、
普通の巣房(あの六角形の部屋ね)とどう違うのでしょう。

まずは、大きさ、
普通の部屋より少し大きめ。

RIMG0403s.jpg

そして重要なのは向き!
王台は、なんと下向きに作られるのです。

普通の部屋はご存じのとおり、地面と水平ですが、
王台は地面と垂直、部屋の出口が下向いてます。

下からのぞくとこんな感じ。↓

RIMG0406s.jpg

去年も同じこと書いてますが、
下向いてて落ちないんかね?

ここに、一匹ずつ幼虫をいれて女王に育ててもらいます!
同じミツバチなのに、生まれた場所で育てられ方が違い、
女王になるか、働き蜂になるかが分かれるなんて。
人間みたい。
今日も働きながら考えるのでした。

小森養蜂場
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Re: タイトルなし

Re: タイトルなし
いつもコメントありがとうございます。

小森養蜂場です。
おっしゃる通り、お掃除採蜜ございます。
「初回」と呼ばれるものです。
レンゲの前の初回は小森養蜂場では上下両方採蜜します。
下がそのままでは掃除になりません。
花と花の間の掃除採蜜ならまぁ、特に問題はありませんが、
冬から春の初回は砂糖水が混じってしまうので、
上下採らねば検査に引っかかってしまいます(ショ糖が多すぎで)

さて、その後の「産卵が予想以上に進んだ場合」のくだりが
ちょっと意味が分かりかねます。
親方に相談しても「初回と産卵は別なんだけどなー」と言われてしまいました。
ごめんなさい。

答えになればいいのですが。

初回の蜜は、どのように利用していますか。

分け出し群は、女王蜂の更新に使用するものですか。

Re: タイトルなし

小森養蜂場です

初回蜜は問屋さんに原料蜜としてお出ししています。
ですので、当養蜂場の蜂蜜には入っておりません。
わけだしは、女王蜂の更新に使用するばあいもありますし、交配蜂として出荷するのもあります。